2017-06-30(Fri)

娘のてんかんについて

娘のあおが2歳3か月のときにあらわれた、てんかん発作ですが、そもそも“てんかん”がどういうものなのか、娘のてんかんの特徴がなんなのか…色々分からないことだらけでした。

(正直、今もよく分かっていないことはたくさん…)


理解力に乏しい私ですが、いつもお世話になっている先生が、娘の症状を分かりやすく説明してくださったり、自分でも少しずつ本やネットで情報を集めたり……なんとなく、自分の娘のてんかんについて理解できたことを、今回まとめておきたいと思います。



【娘のてんかんのタイプはどんなものか?】

娘のてんかんは、”症候性てんかん”というものにあたるそうです。

てんかんを大きく2つのジャンルに分けると、


●脳内に明らかな病変が見つからない特発性てんかん(全体の約65%)

●脳になんらかの障害や傷があるために発作がおこる症候性てんかん(全体の約35%)



になるらしいのですが、あおいのてんかんは、”症候性てんかん”にあたり、原因としては、脳幹に損傷があるために、てんかん発作が引き起こされる…というものだそう。


私には、てんかんというと大脳の障害というイメージがあり、(大きな勘違いではないのかもしれないが)「うちの子は大脳には画像で異常がないらしいのに、なんで発作が起こるの?」などと思っておりました。


そんな中、ある本を読んでいると、こんな一文がでてきました。


「皮質(※大脳の表面のこと)よりずっと下の、脳の深い部分には、脳幹とよばれる、命を守っていくうえで大切な役目を担っている場所がありますが、たとえばこのあたりが障害されて、電気活動に乱れが生ずると、その乱れが皮質に伝わり、脳波の異常となってあらわれることがあります。」

(「脳波の旅への誘い」市川忠彦・著 星和出版)


脳幹からのてんかん0630



脳幹が傷を負ってしまうと、いろんなところに影響が出てしまうものなのですね…。


娘については、知的発達や精神発達についても、脳幹に障害があることで、大きく影響してくるだろうとも言われているので、この点も見守っていきたいところではあります。



【発作の種類は?】

てんかんによって引き起こされる発作の種類も、ジャンル分けすると、大きく2つに分けられるそうです。

1つは部分発作とよばれる、脳の一部分に異常な電流が流れることで起こるもの。


部分発作シロートの書いた絵0630

↑絵がヘタすぎるけれど、脳の断面図のつもり…。


部分発作の場合、一部の例外を除けば、意識は失われないことがほとんどらしい。

自分の意志と無関係に身体が動いてしまう、五感に異常を感じたり…色々症状があるようです。



もう1つが、脳全体が一気に過剰な興奮に陥るタイプの全般発作。

全般発作シロートの書いた絵0630

↑異常なシグナルが、脳幹からきているというなら、うちの娘は断然こっちのタイプっぽいですよね…。


意識を失い、全身が硬直したり、けいれんしたり、脱力したり・・・のかなり大きな発作になります。

あおいに初めておこった発作は、全身硬直し、呼吸困難も伴うものだったので、この全般発作でしたし、ものすごく恐怖してしまいました。


医師の先生に、「娘の場合、今後どのような症状の発作が起こる可能性がありますか?」と伺ったところ、「あらゆる症状の発作があらわれる可能性がある」とのこと・・・!

日常の中で、気になった動きなどがあれば、ビデオに記録でとっておいて、外来できけるようにしておきたいな、と思いました。


確かに最初の全般発作のあと、呼吸困難や全身硬直は伴わないものの、ボーッとして意識がないと思われるような発作や、首が右側を向いて動かない発作・・・などが見受けられることもあったので、見逃さないようにしたいです。



【脳波検査を受けてわかったことは?】

生後6ヶ月の地点で、脳波に異常がなかったあおいですが、発作後の2歳3ヶ月のときにとった脳波では、”てんかん発作につながるトゲトゲした波形(棘波)がみられる”といわれました。


脳波のなんとなくイメージ0630

↑脳波の勝手なイメージですが…延々とこんな波々が続いていく印象を持っています。

ちなみに、発作につながる棘波とは神経細胞が興奮したときにあらわれる、先の尖った形をした波のことらしい。
あおいの脳波検査後には、先生が、コンピューターで、脳波の波形を一部見せて下さった上、病状を説明してくださったのですが、確かに素人目にも認識できる、トゲトゲした波がたくさん出ていました。




ただ、私の読んだ書籍の中には、「脳波は異常をはかる1つのバロメーターであるが、脳波に異常がある=てんかんというわけでもない」、というようなことが書かれてありましたし、あおいを診てくださった先生も、脳波や薬の血中濃度も基準の1つだが、”発作がでていないこと”が、治療がきいているか測るのにとても重要である・・・というようなことをお話くださいました。


稀に、脳波に異常がみられても、てんかんとは別のなにか…というケースもあるようなことも、ネットや本に色々と書かれていて、驚きました。


なんだかサッパリよく分からない世界だけれど、娘の脳波検査では、棘波がみられたし、症状もてんかんの発作だったので、治療がスタートしたってことで、納得しています。



【抗てんかん薬の治療】

てんかん発作の多くの治療は、脳の興奮を押さえる抗てんかん薬を服用することで、行われるそうで、また、発作のタイプによって、使う薬、組み合わせる薬が、色々変わってくるようです。


あおいの場合、最初に、バルプロ酸(別名デパケン)を、40日間ほどかけて量の調整も含めて試し、有効血中濃度(検査で薬の効力が計れるらしい)をはかっていました。

バルプロ酸は、全般発作といえばコレ!という、歴史のある薬のようです。

しかし、娘の場合は、途中、副作用として、肝機能の異常を推し量る数値がかなり高くなってしまい、徐々に薬を減らして断薬することに・・・。



代わりに、レベチラセタム(別名イーケプラ)という薬を試すようになり、これが娘の治療にマッチしました。


正直、バルプロ酸は効果をそれほど発揮していなかったのか、副作用的なものなのか、投薬後もボーッとすることが多く、レベチラセタムに切り替わってからは、逆に意識がハッキリし、活気が増すようになりました。


薬の副作用については気になるところで、先生に色々と伺ってしまいました。

今服用している、レベチラセタム(イーケプラ)に関しては、「思春期のお子さんが飲むとイライラすることがあるかもしれないけど、基本今のあおいにとっては大きな副作用はないと思われる。」とのことでした。


確かに、調べてみると、「5%かそれ以下の少ない比率ではありますが、精神症状の新規出現や悪化が認められる」「イライラしたり、自分が自分でないような気持ちになる」という訴えもあるようでした。


今後も大きな副作用が出てこないことを願うばかりです。


また「5年後も、10年後も、一生を通じて薬を飲まなければならないか?」ともおききしたのですが、「基本はずっと飲み続けると思ってください。」とのことでした。

娘がお薬と上手く付き合っていってくれるといいな、と思っています。



【発作はどんなときに起こりやすいのか?】

これも発作後、すごく気になったことでした。

先生方からは、「眠い時、ボーっとしているとき、半覚醒時に起こりやすい。」とお話を伺いました。

昼夜のリズムを維持するため、これまで昼寝が長すぎるとゆっくり起こすようにしていたのですが、異変を感じたときは、無理して起こさず、様子をみた方がいいかもしれない、と思いました。


また、平たく言えば、「調子の悪いときに起きやすい。」ともおききしました。

今年3月に発作がおきたときは、胃腸の調子が悪く、逆流によるものなのか、胃から出血がみられたこともあったときで、おそらく、「消化が悪いことで、抗てんかん薬も上手く取り込むことができず、発作がより起きやすい状態になったのでは。」とも伺いました。

薬の消化状態についても、今後も気を付けてみていきたいところです。




【最後に、てんかんについて知る上で、色々参考にさせてもらった本】

てんかんのことがよくわかる本講談社

↑「てんかん」のことがよくわかる本 中里信和監修 講談社 税別1,300円


上記の本を、amazonで購入して読んだのですが、これがとても分かりやすく、個人的には重宝しました。


大きな文字、イラストがいっぱい…どういう発作があるのか、薬の一覧などが分かりやすく記載されていて、私でも、「てんかんについてちょっと知れたかも。」と安心させてくれました。


ただ、乳幼児期に起こるてんかんや、難治性てんかんなどについては、詳細が書かれておらず、あくまで「てんかん全般についての基礎知識」という印象を受けました。


患者の家族が本やネットで色々知識をつけて(しかも私の場合は理解したともいえないような状態での浅い知識で)、お医者さんにアレコレきくのって、あんまり良くないのかな…と思ったこともあったのですが、この本のおかげで知って、訊けてスッキリしたこともあるので、読めてよかったな、と思っています。




*******

正直、これまでの生活の中、看る側の私自身は、発作のコントロールよりも、日々の医療ケアにかかる負担の方がヘビーに感じてきました。


けれども、娘の場合、今後、あらゆるタイプの発作の症状が出る可能性があるとのこと…

成長とともに、てんかん治療とも色々なかたちで付き合っていくことがあるのかもしれませんが、疑問に思ったことや気になったことは、なんでも訊いていきたいな、と思っています。

発作は何回きても、ビビッてしまうんだろうな…。


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2017-06-28(Wed)

初めてのてんかん発作、119番通報したときのこと

”MRIの画像には一見なんの異常もないけれど、脳幹に損傷があるために重度の障害がある”・・・という珍しいタイプの脳性麻麻痺らしい娘なのですが、生後6ヶ月までにとった脳波には異常がなく、てんかんについては、乳児期の頃には、「起こらないかもしれない」といわれたこともありました。

けれど、そんな娘にも、ある日突然、大きなてんかん発作がやってきたのです。


はじめての発作は、昨年秋(2歳3ヶ月のとき)・・・。

その日は朝から何だかボーっとしていて昼寝時間が長いな・・・と思っていました。

夕方になって、半覚醒のような状態で沐浴させたあと、気管がゴロゴロしていたので吸引すると、その直後、突然全身が硬直するように突っ張り、さらには、顔が右側を向いたまま、引きつって動かないような感じになってしまいました。




発作記録0627

↑2回目に起こった発作のときに動画撮影したものをキャプチャしました。突然の大きな発作でした。


慌てて酸素モニタをつけると、脈拍が200近くなり、酸素濃度は83ほどに下がっていました。


さらに、急いでひったくって持ってきたのは、在宅に入る際に、娘の医療ケアに関してまとめておいたマニュアル。「緊急時の対応」と書かれた部分をめくりました。


今まで、多少の体調不良はあっても、呼吸困難を起こすまでの事態はなく、すっかり酸素投与する方法などが、頭から抜け落ちていたことをここで反省するはめに…。


酸素のボトルを大慌てて持ってくるわ、アンビューバッグを久々に触るわ…と肝を冷やしながらとにかく必死でした。





酸素ボトル0627

↑ちなみに、自宅に置いてある酸素2リットルのボトルはこんな感じ。医療業者さんから無料でレンタルできています。キャリーケースみたいなものが付いていますが、普段は持ち運びしていません。発作がおこってからは、アンビューバッグを常に側に置いておくようになりました。



酸素製造機0627

↑そして、もう1つ、バックアップとして、酸素発生機(ボトルと違って、まわりの酸素を濃縮して排出するタイプの機械)も置かせてもらっています。

場所をとるのですが、気切(分離)しているので、万一のとき用でレンタルすることができているようです。普段使っていなくても、2週間に1回は起動させなければならず、訪問看護さんからの、「若返り効果がある」というウワサを信じて?たまに私が吸っています。IKKOさんみたいに…。



この初めての発作が起こった際、幸いだったのは、私1人ではなく、夫もいたこと。(土曜の夕方でした。)2人ともはじめての出来事に半ばパニックになりながらも、人手が2つあったことで、なんとか対応することができました。


5分ほどマニュアルに沿った対応をしつつ、それでも酸素の値が上下し続けたので、最悪の想像をした私は、夫にアンビューでの酸素吸入を頼みながら、119をコールしました。


書いていたマニュアルに、自宅住所も載せていたおかげで、”慌てて自分のいる場所すらいえない”という事態は避けることができたのですが、救急隊員さんとの遣り取りの中で、次々と訊かれる質問に、要領よく答えられず戸惑ってしまいました。


また、最初スピーカーモードで話していたのが、お互いの電話から響いてくるアラーム音やサイレンがうるさく、結局電話を持って話をしなければならず、「なんでもいいから早く来てほしい」…などと焦って思ってしまったことを覚えています。


少しずつ、心拍と酸素濃度が落ち着く中、救急車が来るのにかかった時間は20分ほど。

隊員の方が2~3名、部屋の中に入ってきてくださいました。

そこで、改めて、あおいの病状や、前後の様子、かかりつけの病院についてなど、いくつか質問がありました。


「救急車が来たら、さぞ一刻を争う感じで病院へと運ばれるのだろう。」と思っていたのですが、意外に、“間”があるように思いました。(娘の容態が意外に落ち着いていたからかもしれませんが。)


けれど、人が来てくれたことで随分と安心し、話しているうちに自分自身も落ち着きを取り戻していったように思います。



ERにつくと、いよいよ、娘の心拍も酸素の値も、普段どおりに落ち着いてきて、「救急車をよんで申し訳なかった。もう少し冷静に様子をみればよかった。」とも思いましたが、あのときはあの判断しか思いつきませんでした。


(あとから発作についてご相談した先生方は、呼吸困難の発作が5分以上続いていたのなら、呼ぶ対応は間違っていない・・・と優しいお言葉をかけて下さいました。)



土曜日だったので、緊急入院してもできる検査もない、とのこと、
翌週から入院し、


●脳波の検査
●気管内吸引直後に発作が起こったとのことだったので、気管内が突然収縮してしまうような原因となる出来物などがないか、スコープで確認の検査

をすることになりました。


検査の結果、気管内には何ら異常はなく、これまでパスしてきた脳波の検査において、はじめて「てんかん発作につながる波がある」と新たな診断を受けることに…。

こうして娘は、てんかんの治療を受けることになり、基本自宅で生活しながら、週1回の外来で、血液検査などをうけつつ、抗てんかん薬を試していくことになりました。


娘のてんかん治療については次回にまとめたいのですが、今回書いておきたいのは、発作がおきたときの対応の反省について…。



【発作が起きたら動画を撮る】

まず、医師の先生からいわれたことは、「次回から発作がおきたときは、余力があれば、その様子を携帯の動画で撮っておくとよい。」ということでした。

夫と私、2人いたにも関わらず、初めての発作のときは、2人とも、”動画を撮る”ことなど思いつきもしませんでした…。


確かに、以降発作の起こったときは、娘の様子や酸素モニタの値などを映して、あとから先生にみせると、話がスムーズにとおることが多かったです。


【ダイアップを入れて、まずは自分で様子をみる】

また、てんかん発作のあるお子さんの親御さんからすれば常識…なのかもしれませんが、ダイアップ(けいれんを鎮める坐薬)を入れて様子をみること…が出来ていませんでした。

ダイアップ0627

↑ダイアップは、気温が高いと溶けてしまうことがあるとのこと、1錠だけすぐ傍に置いておき、のこりは分かりやすいようにラベルを貼って、冷蔵庫へ入れています。あとは外出の際にも、2錠いつも持ち歩いています。



訪問看護師さんからは、「発作の多いお子さんの親御さんは、対応にすごく慣れていて、発作の度にERに行くわけではなく、自分で投薬して様子をみて、過ごしている。」とお言葉をいただきました。(みんな、すごいな…。)




【一目でわかるマニュアルをすぐ傍に置いておく】

さらに、あとから、訪問看護さんからアドバイスいただく中で、ご指摘をいただいたのは、「緊急時のマニュアルをもっと簡潔にして、1枚にまとめた方がよい。」ということ。

確かに…。私が以前つくったマニュアルは2枚くらいに渡っていて、要点がハッキリしない感じでした。


マニュアル緊急時0627

↑つくりなおしたのがこんな感じ。(黒字部分は自宅住所と、掛かりつけの病院。)クリアファイルの中にダイアップを1錠入れたうえ、裏面には、いつもお世話になっている医療機関の連絡先を載せています。



【発作が起こりそうなサインを見逃さない】

これまで、娘の発作があった日を振り返ってみると、朝から体温が低く、手足が冷えている…ということが多いことに気付きました。

朝検温したときに、「あれ?」と思ったときは、無理な外出を控え、緊急時に必要な物品を手元に揃えて、心を備えておくようにしたいと思いました。




********

発作がはじめてだったこと、呼吸困難を伴っていたこと…に慌ててこのときは119してしまいましたが、その後、発作が起こった際は、少し様子をみたり、動画を撮ったり、それでも不安なときは、在宅の先生や訪問看護さんに連絡したり…。対応に少しずつ慣れてきたでしょうか…。


相性のあった抗てんかん薬に出会ってからは、娘の発作の頻度は少なめ(数か月に1回あるかな?)なのですが、なにかトラブルのある度に、パニくってしまう私…。このときの反省点を忘れずにいたいと思っています。


次は、「娘のてんかんの種類やその治療」…についてを書きたいと思います。




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原因不明の脳性麻痺の娘・あおいについて綴るブログです。喉頭気管分離オペ・胃ろうオペを受けています。

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