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2018-02-13(Tue)

重度脳性まひの母が自閉症療育(ABA)の本を読んでみて

最近、お友達のお母さんから、「新しい療育をやってみた」というお話も聞いて、自閉症療育の本……主にABAという療育について、ちょくちょくと調べてみました。



娘のあおいは、絵カードでほしいものを要求するようになったものの、最近“食べる”ことばかり要求してきたり……他の人への興味がなく落ち着きがなかったり……そもそも呼びかけに反応しなかったり……かかわり方について改めて悩むところも多かったので、視点が変わるかな、と思ってのことでした。



そもそもの話、自閉症についてよく理解していない私ですが……



娘が1歳5か月のとき、主治医の先生に、「うちの子は自閉症も持っていませんか?そういう可能性もありますか?」とお尋ねしたことがありました。



「ものすごく障害が重いから見過ごされているけど、別のところで自閉症もあったりしたら、その療育はしなくていいのか。」とかアンポンタンの頭で分かりもしないことを考えていたのです…。



そして、当時の先生には否定され、また最近になって同様のことを色々相談しはじめても、娘の障害については、いわゆる“自閉症”とは異なるものだろうとお話を伺っています。




●娘の場合、そもそも脳の損傷からきている心身の障害の度合いがかなり大きい。(それは分かっているつもりなんですが)


●心身ともに感覚が相当に鈍い。それが“自閉”ともとれる反応のなさとしてあらわれている。


●自閉症児への療育も部分部分として取り入れるならアリかもしれないけど、現段階では相当にハードルが高いのではないか…と。





確かに私自身、発達障害や自閉に関する療育本をここ暫くちょっと読んでみながら、「うーん、同じことはできないなあ。」と、感じてしまいました。



でも今回初めて知れたことも色々あったので、最近読ませてもらった中で、印象に残った自閉症療育に関する2冊の本の感想を主に簡単に書き綴りたいと思います。





1・「“ママ”と呼んでくれてありがとう」


ママと呼んでくれてありがとう - コピー

「ママ」と呼んでくれてありがとう 自閉症の息子と歩んだ早期ABA療育の軌跡 」・ヒューマンケアブックス・杉本美花著




この本は、発達障害のお子さんのお母さんが、ABA療育というものに取り組み、その成果や育児への思いを記録されたものです。


1歳過ぎて成長に異変を感じ、2歳で精神発達遅延の指摘&自閉症疑いの診断…。その後すぐにABA療育を行なっているという会に入会し、訓練に取り組んで、良くなっていった…言葉を獲得していった…という軌跡が描かれています。



Amazonのレビューをみると、「この子の場合は結局そんなに重くなかったからこれだけの結果が出た。」というような感じの意見もありますし、私も自分の娘とはとても当てはめて読めるものではなかったのですが……


ただ、本の冒頭にて、お母さんご自身が取り組まれてきた療育について、「すべての子供の問題を解決できるわけではない」とハッキリ述べられていて、「知的障害は訓練すれば治る」などという誤解を与える内容にはなってはいません。



また「言葉を獲得できていない発達障害のお子さんが具体的にどんな訓練をしたのか」、という点でとても興味深く、分かりやすく読ませてもらいました。




この肝心のABA(※“応用行動分析”という意らしい)というものなのですが……アメリカの心理学者さんが創始されたもので、“環境を操作”しながら望ましい行動を教え、問題行動を減らしていく…という研究で、それに基づき主に自閉症の子供達を支援するセラピーが行われているようです。


(ABAのなんたるかについては、理解力の低い私がちょっと本を読んだくらいではとても正確に説明できないのですが…ざっくりとこんな感じ??)



とにかく本を読んで受けた印象としては、週に何十時間単位でセラピーの時間をとるようになっていることや、課題がとにかく段階的に細かく分かれていてスモールステップになっているのが特徴のように感じました。



絵カードもセラピーの1つとしてあげられています。


また基本的には机の上で行う課題が多いようで、できると“強化子”とよばれるごほうびを与えて、子供を躾けていく……という訓練色の強いもの。でも「子供を積極的に褒める」ことも推奨されていて、読んでいて暗いイメージは持ちませんでした。





私も少し興味を持って、この本に出てきた療育を行なっている会に、自閉症児ではない重度脳性まひ児・重度心身障害児でもセラピーの対象になるのか……医療ケアがあっても受けられるものなのか……など問い合わせをしてみました。



すると、医療ケアがあるからといって入会を断るようなことはない、とのこと。ただそもそもセラピー自体が親主体で行うものなので、ケアも誰かに委託できるものなどではないことは留意してほしい。


また訓練については、成果はお子さんによって異なり、脳性まひ児にも効果があるとは言い切れないけど、幅広い発達障害のお子さんをセラピーした実績があるので、生かせることがあるかもしれない。


ただセラピーを受ける体勢として??座れるかどうかが重要。椅子と机のようなものに座って課題に取り組むので、なんらかの形でそういう姿勢がとれるようにしてほしい。




……というように、とても親切に色々とお答えくださいました。





“座って課題に取り組む”っていうのは、肢体不自由児の親(しかも重度心身障害児の親)としては、その地点でかなりのハードルであるように思ってしまうんですけどね…



うちの子は床で座位をとれるようになってきたものの、座りながら両手を使う動作なんかは余裕がない感じです。座位保持椅子を使ってよければ、そういう状況をつくれなくないけど…やはり”身体が動かせない”という部分がどうフォローされるのか、そもそも体調のアップダウンに左右されてしまうということなども不安要素に感じてしまいました。



また無料で受けられるセラピーではなく、価格については……年会費やテキスト代などがありつつ(詳細は不明)、訪問を受ける場合は、1hあたり4,900円?らしい?(訪問は希望しても受けられなかったりすることもあるらしい?)




利用価格については子供の習い事などと比較してみてもかなり高そうではあります…。



ただ以前、訪問STさん利用の価格帯を伺ったときも確かこの位のお値段だったので、「人件費はこん位かかっちゃうんだね」という設定のように思いましたし、退会者の率を公表されていることなどからも、変なところで疑り深い私のアヤしい印象は吹き飛んで、よさそうなところじゃないかな~と個人的には感じました。




でも、そもそも身体の状態が安定しないこともあるうちの子が椅子に座って、課題学習をまとまった時間するっていうのはちょっと敷居が高すぎるように思えてならない…。




なんかもーちょい、ユルい感じで、うちの子でもABA的なことを自宅で簡単に出来たりしないのかしらね~とも思って、もう1冊読んでみたのが次の本…。








2・「家庭で無理なく楽しくできる生活・学習課題46」

家庭で無理なくできる生活学習課題 - コピー
「自閉症の子どものためにABA基本プログラム 家庭で無理なく楽しくできる生活・学習課題46」ヒューマンケアブックス・井上雅彦 編著




この本には、そのタイトルのとおり、「無理なく楽しくできる」というABAの課題が、46個、分かりやすいテキストのような感じで記されていました。(しかもシリーズで5冊出ているらしい。)



先程の「ママとよんで~」の本では、「発達障害の療育は早期が重要で、時間との戦い」…というかなり厳しい雰囲気をまとっていたのに対し、この本の先生は、「最近の脳科学では脳は成人になっても学習し続け、発達し続けるといわれている。」「療育はジョギングのようなもの。」「毎日少しずつでも続けていくことが大事。」と、より緩やかで優しい印象です。




ただ「無理なく楽しく」といっても、自分の子にはこちらもハードルが高いと思う内容ではありました。(←どっちやねんっていう…)



やり方次第でうちの子にも取り組めるのかな…と感じたのは、「着替えのときにこういうように場所を変えてこういう風にするといい」とかそういう生活に直結した部分。


また基本的な “どうぞ”と“ちょーだい”の練習なんかもしてみたいな、と思ったり……


“言葉”を意識して““りんごのオモチャを2個用意して、1個を見本としてみせて、同じものを出してくるように促す”とかそういう遊び方についても、なるほど、こういう目的を持って、そういう風に練習して、ステップアップしていくのね~というのが、分かりやすく、読んでいて勉強になりました。





加えて印象にのこったのは、取り組みについて、“ノートなどに記録をとっていくこと”が推奨されていたこと。



うーん、記録とったりすることは私、なんとなく自分を追い込みそうだし、“出来る”“出来ない”って書いてくの、なんか落ち込みそうな気がして、やってこなかったなあ…。


確かにこの本に書いてある課題の1つひとつは“理解”は簡単にできて、難しいものではない。



でも“実践すること”“観察し継続して行うこと”は、本当に大変だと思う…毎日記録つける位の真面目さも大事なのかもしれない……考えさせられてしまいました。








とにかく今回ABAに関する本を読んでいて、今更ながらですが再認識させられたことは、スモールステップで、段階に合わないことにはトライしないということ。



私が日頃、「こういうの分かるようになんないかな~」と勝手に夢見て、試しては玉砕していることが、いかに娘の段階を無視した独りよがりなものか、痛感させられました。



娘を診てくださっている先生からいただいた「心身ともに感覚が鈍い」というのは、娘の状態を的確にあらわしている言葉。


まずは、声をかけて目をあわしていく、褒める時は思いっきり褒めて母(他者)に興味を向けさせる、身体の方のリハビリやマッサージで感覚刺激を怠らない。



基本的なことを、日常でしっかりサポートしていきたいな、と改めて思いました。



(ただ娘にも、伸ばしやすい部分や伸びにくい部分などはあると思うので、部分部分で取り入れていける療育は、色々取り入れていきたいな~という思いもあります。昨年取り組んだ絵カードも娘を成長させてくれたので…)






個人的に、肢体不自由児のコミュニケーションと療育について、分かりやすく書かれているな~と思ったのは、香川県の特別支援学校の先生が書かれている、「支援教育だより」のPart5。


一部自閉との関連についても触れられていて、理解しやすく感じました。


ずっと前に、娘の視力のリハビリの参考になるかと、ここのページをみていたけど、もう1回熟読したいな~と思いました。


ゆっくり、少しずつ、ジョギングのように!?毎日ちょっとずつ出来ることをやっていけるといいな、と思います。


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Author:マカロニ
原因不明の脳性麻痺の娘・あおいについて綴るブログです。喉頭気管分離オペ・胃ろうオペを受けています。

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