2017-03-13(Mon)

喉頭気管分離オペのデメリット面について今感じていること

前記事で、「分離オペを受けてよかったこと」について、書かせていただき、今回は反対に、オペをしたあとのデメリット面についてまとめたいと思ったのですが…。

結論からいうと、親(介護者)である私自身は、デメリット面をほとんど感じずにあおいと過ごすことができています。

ですので、“分離オペを受ける前にデメリットだと思っていたこと・不安に思っていたこと”をあげつつ、それに対するオペ後の、私個人の所感を書かせていただきたいと思います。



●声が出なくなって可哀そうではないのか?

分離オペをすると、空気が声帯をとおることがなくなるため、発声ができなくなります。そのため、オペを前向きに検討できない親御さんもおられると思いますし、私自身もそうでした。

しかし、あおいは、声が出せなくなってもその代わりに表情、喜怒哀楽を示すことがどんどん増えていきました。

そのため幸運なことに、「声がでなくて可哀そうだ」「私は子供に声が出なくなるという可哀そうな選択をしたのだ。」などという思いは、正直私には今ほとんど残っていません。


“声がでなくなること“に関して、私が一番つらかったときは・・・。オペわずか数日後、意識の戻ったあおいが、泣いて、そのとき声がでず、出ないまま嗚咽していたとき・・・。私も胸がいっぱいに苦しくなりました。けれどもこの時ですら、これまでずっと上下していた酸素濃度の値が一貫して100であることに感謝せずにいられませんでした。


「同じ病室にいる他の子供が泣いたり、笑ったり、大きないろんな声が聞こえる中で、自分の子供だけが声を出せないという状況に遭遇したとき、つらい気持ちになるのではないか。」・・・と思ったこともありましたが、実際いざそういう場面になってみると、大変失礼ながら、「うちの子、静かで一番かわいいわ。」くらいに思えてしまっていました。


あおいのような脳神経疾患をもった子供以外にも、「発声が困難な障害を持った方々」は様々おられると思います。

けれど、声が出なくても、アイコンタクト・身振り手振り・手話・パソコンにキーを叩いて機械が代わりに話してくれる・・・というように、コミュニケーションの手立てはたくさんあると思うのです。


その後、あおいが2歳になるころには、「2つおもちゃを持ってきて、どっち?ときくと、遊びたい方に手を伸ばす」「バイバイ、というと、手をあげるようになる」など、僅かずつですが、意思表示やコミュニケーションの芽がでてくるようになり、「発声はあったけれど意思疎通がとれなかった頃」よりも、私自身もあおいと接することにより大きな喜びを見出せるようになりました。




●切開した部分のケアが物凄く大変なのではないか?

同じ病室におられる、既に分離オペを受けられたお子さんのお姿をみて、「喉のところになにかがついていて、そこから吸引していて・・・。なにかすごく難しいことをしているのではないか」と思っておりました。けれど、退院指導を受けるうちに慣れましたし、想像していたよりも、ケアは複雑なものではありませんでした。

(カニューレのケア方法については今後、別記事をたてたいと思っています)




●お風呂やプールに首部分まで浸かれなくて可哀そうではないのか?

分離オペ後は、首のところの切開部に水が入らないように入浴などの際に、厳重に気を付けなければなりません。そこから水が入ると、気管から肺につながって、肺炎を起こす可能性があるからです。

この部分については、確かに、日常気を遣うところではあります…。けれど、これに関しても、“入浴時には首にタオルを巻く”などの比較的簡単なケア方法で、過ごすことができています。

そのうちあおいの体格・体重が増えれば、今より大変さも増すかもしれません。
しかし、棘のある言い方ですが、どうせ肢体不自由であれば、喉に穴が空いていようと空いていまいと、介助入浴の労力に大きな差はないのではないか…とも考えてしまいます。

また気管部分を切開した子供でもプール遊びを楽しめる療育園などもあるそうですし、「分離オペをしたからといって、入浴や水遊びが一切楽しめないというわけではない。」と、思っています。



お風呂2歳8か月
↑大好きな入浴を楽しむ2歳8か月のあおい。
首にガードをあてて、胸部までしか浸かれていないが、本人は微塵も気にしていなさそうである。





●切開部に肉芽(できもの)ができて辛いのではないか?

肉芽とは、切開した部分にもりあがってくる肉、いわばできもののようなもので、これが悪い場合だと気道を塞いでしまうようなこともあるそうです。

そのため、オペ後のトラブルのひとつとしてよく挙げられています。

娘のあおいはうつ伏せをころころしますし、背這いなどで移動したりするのですが、オペ後(1歳半)から2歳8か月に至る現在まで、なぜか肉芽とは無縁でいられました。

肉芽のできる原因は不明だそうで、動かない寝たきりの人でもできる場合もあれば、よく動く人でもできない人もいる、とのこと。

肉芽のことでリハビリ(運動面)に制限がでるかなあ、と思っていましたが、分離後はむしろ思う存分リハビリできるようになったので、この点についても娘のあおいに関しては、デメリットを感じずにすみました。

(むしろその後に受けた胃ろうオペの方が肉芽トラブルを感じています…。)




●カニューレ抜去が心配で目が離せなくなるか

オペ後は、切開した部分に、カニューレというものを入れて気道を確保しているのですが、これが外れると、穴の部分がまわりの肉に埋もれて、呼吸ができなくなる可能性があります。

ですので、子供が目を離した隙に、カニューレを引っ張ったりなどすると大変危険なのですが、うちの子供の場合、既に「EDチューブ」という”抜管されるとすぐに病院に行って入れなおさなければならない”というものがあるため、「目を離すときはミトンなどをして抜去されない対策をする」ということが、既に習慣付いていたためか、生活に大きな変化を感じませんでした。


カニューレ部分を気になって引っ張るお子さんもいれば、そうでないお子さんもいるだろうし、そこは個人差があるように感じます。また、知育面の発達が期待できるようであれば、「引っ張ったらダメ」ということを自分で理解できる可能性もあるのではないかと思います。




分離オペを受けた後、デメリット面についてどう思っているか…。
ざっと思い浮かんだところが以上の点ですが、総合的に考えて、私の娘のあおいにとっては、喉頭気管分離オペは、想像していたよりも、プラスに働いてくれました。



次は、
「オペ前にお医者さんにどのような点を確認したか。」について、書いていきたいと思います。



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原因不明の脳性麻痺の娘・あおいについて綴るブログです。喉頭気管分離オペ・胃ろうオペを受けています。

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