2017-04-07(Fri)

アテトーゼ型脳性まひ“ラブちゃん”の、2冊の本を読んで感じたこと:その1

今回は、以前読んだ、障害に関する書籍の感想レビュー…そして自分が子育てについて感じている思いを書いていきたいと思います。


娘が1歳過ぎてなお、長期入院生活が続いていた頃、脳性麻痺について色々ネットで検索をする中で、ついつい探してしまっていたのが、「訓練などの成果で、すごくよくなったお子さんはいないのだろうか」ということ…。


その中で、「ドーマン法」という特殊なリハビリ方法があるらしいこと、そして、そのドーマン法を受けた“ラブちゃん(楽歩ちゃん)”という女の子が日本では有名で、その子の本が出ているらしい…ということを知りました。


そこで、タイトルにも興味を惹かれて、まず“1冊目”の本を、ネットで購入し、読み始めたのです。


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1冊目:「奇跡のラブちゃん 脳性マヒから驚異の回復」


奇跡のラブちゃん表紙

1988年にかかれたものなので、かなり古い本です。古本でものすごく安く購入させてもらいました。(小西直樹・レイ子・著 彩古書房出版)



この本は、アテトーゼ型の脳性麻痺である“ラブちゃん”の、ご両親が書かれたものです。

(お名前が“楽しく歩む”、と書いて、“楽歩ちゃん”(ラブちゃん)という可愛い、素敵なお名前です。)


娘さんが10歳のときに、ご両親の対談というかたちで書かれたもので、「どうして娘のラブちゃんは脳性麻痺になったのか。」「ドーマン法というリハビリ方法に出会ってどのような訓練をしたか。」…等が語られていきます。

ラブちゃんは、コミュニケーションもとれる、健常者と比べるとぎこちないが歩行もできる……、と、「経管栄養や吸引ケアを必要とする、私の娘のあおいと比べると、ずっと軽い障害だなあ」…などと浅はかなことを思いながら、最初、読み進めておりました。


途中から、ドーマン法との出会いにより、ラブちゃんの壮絶なリハビリ生活が開始されます。娘への愛から、その特殊な訓練に身をささげるご両親のお姿に、次第に、驚きを隠せなくなりました。


毎朝6時前には起床して、パターニングとよばれるドーマン法独自の動きをひたすら何セットも繰りかえす、雲梯のようなものでのハードな運動、あえて酸素を制限するマスクを使っての訓練、それに加え、学習プログラム、ピアノ、ヴァイオリンなど…なんだか色々やっています…。


正直、どんな健常児よりも過酷な運動量や課題が与えられ、宇宙飛行士か何かを目指すのかと思われるほどの特殊な訓練…。しかも、学校に行かず、ほかの子供たちや集団社会との接点が、一切途切れたまま行われているのです。


このラブちゃんのご両親の姿に、「やりすぎ」と思いながら、自分にもどこか共通しているものがある……と私は鏡を突き付けられたような気持ちになりました。


「障害をなおしてあげたい。」
という思いが、ある種、「娘のありのままの姿」を否定し、「娘から日常生活そのものを奪ってしまっている。」…。


病院にいた頃、私は、朝から晩まで娘につきそい、必死に手足のマッサージをし、寝返りの練習をさせ、視力の刺激になるようにと絵本を読み、母子ともに、とにかく忙しなく過ごしていました。


そして、在宅生活に入った今でも、つい、娘との遊びの中で、手の動きをあれこれ観察しながら、「これをもっとこうできるようにしよう」とか、「この運動を、このくらいの時間行って、筋力をアップさせよう」とか、そんなことを考えて過ごしてしまっているときが、多々あるのです。


地道な訓練で得られるものもあるかもしれない…と思っていますし、毎日接する母親が娘の成長を観察する点には、よい部分もあるようには思うのですが、日常の大半を、この思考に費やす自分自身に、この数年、正直、異様さを感じることもありました。


「娘の障害を少しでもよくしたい。」というご両親の思いに深く共感しながらも、なにか上手く言い表せない違和感もどこかでおぼえた私…。


でも、この本は、ある種、“ドーマン法によってこれだけよくなった”という成果について書かれたものなので、ラブちゃんが訓練を経ることで、色々できることを得ているようにも思えました。


だったらこれでいいのかな?でも、ラブちゃんは過酷な訓練のありなし、それどころか障害のありなしに関わらず、元々ものすごく利発そうなお子さんであるけれど…。


果たして子供の方はこれで本当に幸せなのだろうか…。

そんなことを思いながら本を読み終えたあと、なんと、大人になったラブちゃんが、ご自身で本を書かれているというではないですか。

私は、ラブちゃんが、どんな大人になったのか、とてもとても気になってしまい、次に”2冊目”の本を読み始めました。


次回、「アテトーゼ型脳性まひ“ラブちゃん”の、2冊の本を読んで感じたこと:その2(三重苦楽)」…に続きます。


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原因不明の脳性麻痺の娘・あおいについて綴るブログです。喉頭気管分離オペ・胃ろうオペを受けています。

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