2017-04-15(Sat)

心療内科に行ってみよう

今回、娘の育児と直接関係のない、母親の私のメンタルに関連する、ダラダラとした長いお話…

主には、心療内科なるものにはじめて行って、そして、それっきり2度と行っていない…というお話です。


*********

娘のあおいとの在宅生活がはじまって数か月の頃、度々、強い自己否定感、憂鬱な気持ちに支配されることがありました。

さらに、あるときから、耳の下あたりが、かなり痛くなって、ごはんもなかなか食べられない…という症状があらわれました。

病院に行ってみると、“顎関節症”と診断され、大病ではなくホッとしたものの、原因については、“子供を抱っこしたり、リハビリしている間に顎に力が入ってしまうか、ストレスで日ごろ無意識に歯を食いしばっているか…が影響しているのでは”と、いわれました。


幸い、顎関節症は、しばらく柔らかいものしか食べなかったり、鎮痛効果のある塗り薬をぬったりで、程なくして良くなっていきました。

しかし、このとき、診てもらった歯科医の先生が仰った、「症状が改善されない場合、心療内科に掛かる方もおられます。」という一言に、私はピーンと反応。

「心療内科ってよくきくけど、どんなところなんだろう。もしかして、そこに行ってみれば、悩みとか暗い気持ちが一気に吹き飛ぶのかも…。」なーんて、よく調べもせずに、ふと、思い立ったのです。

(我ながらあきれる他力本願のマインドである…。)


**********

まずは近隣にある心療内科をネットで検索し、ホームページをみながら、土曜日も診療しているところ、診察料についての説明が載せられているクリニックを探しました。


そして、パパに、「最近なかなか眠れないし、気疲れするから、1回、心療内科ってところに行ってみたい。その間だけあおいのことをお願いしたい。」と相談しました。パパも、この頃私が、激しく落ち込んだり、苛々したりする様子を間近でみて知っていたので、快諾してくれました。


行ってみると…。
土曜日を選んだからか、なかなか混んでいます。待合室はいっぱい。来ている方の年代層は、幅広くバラバラで、私よりも若い20代の方もいれば、お年寄りの方もおられました。

こんな書き方は大変失礼かもしれませんが、みなさん、いたって“普通”の人たちにみえました。極端に元気がなさそう、という感じの方は、お見掛けしなかったのです。

まずは、問診票のようなものに、色々記入。普通の問診票と異なって、家族構成や経歴のようなもの…自分のバックグラウンドについて書く場所がありました。悩んでいることについても、簡単に記入するスペースがありました。


すると、まず名前をよばれ、先生の診察の前に、臨床心理士の方(女性)と面談をすることに…。


まずはその心理士の方から、
私が今まで住んでいた地域(引っ越し歴など)のこと、職歴などについてきかれました。また次に、「どんなことで今日は来られましたか」と、改めてきかれました。


私は、

・重度の障害のある子供の子育てをしていて心身ともに疲れがちなこと
・最近、顎関節症になり、自分でも意識をしていないうちに気張ってしまうことがあること
・すごく疲れているにもかかわらず、寝る前にあれこれ考えて、寝れなかったり、眠りが浅いこと


など…をお話しました。

心理士の方は、医師の診察に必要なヒアリングのみを事前に行う、というだけで、具体的に私と悩みについて話をする、ということはありませんでした。

面談が終わると、一旦待合室に戻されました。



そのあと、ようやく、医師の診察室へ…。

先生は思ったよりも若く、30代半ば位にみえました。ハキハキした明るい、爽やかそうな男性です。


「心療内科に来るのは初めてなんですけど、自分の子供に障害があって、最近ストレスを感じていて、色々ご相談できないかと思ってきてみたんですけど…」

と、私はおずおず話し始めました。


先生は、先程心理士の方が書かれたと思われる記録をみつつ、「大変ですね。」と仰り、娘の月齢や病名などについて私に質問されました。

私は、「娘は脳性麻痺なんだけど、全く同じ症状の子供もいないから、成長の見通しが分からないし、将来のビジョンが全く描けなくて不安。」…と胸の内を語り、さらに、


「最近一番困っているのは寝れなかったり、眠ってもすぐ目が覚めてしまったり…とかですかね。まあ、隣に酸素モニタとか付けた子供がいて爆睡するのもなんなんですけど…。もともと私あまり睡眠に関して、寝つきがいい方ではないみたいで…。例えば、電車とか新幹線の移動中に、寝れる人と寝れない人がいると思うんですけど、私はどっちかっていうと寝れないタイプの方なんですよね…。」


などと話をすすめました。

すると先生は、
「えー。そうなんですか。僕は電車の中とか全然寝れるなあ。寝れないのは神経が細いのかなあ。」と仰っいました。

それに思わず、
(ええっ!?ここは寝れないタイプの人の心に寄り添って、アドバイスとかくれるところじゃないのか…?)などと思ってしまう私…。


そして、今度は、娘の育児や介護の中でどういったところが具体的に大変なのかを、先生に伝え始めました。

そして最後には、

「訪問看護士さんだったり、病院だったり、もっと人を頼るべきではないか、頼りたい、という気持ちがあるのに、頼れないんです。それどころか、自分以外の人にみてもらって娘が悪くなったら、なんて余計に不安に思うこともあって…。それにそういう弱音をまわりに全くいえないんです。」と思いを言葉にしました。

先生は、真剣な表情で話をきいてくださいました。その眼差しには心からの同情の気持ちが溢れていたように思います。


「すごく大変なんですね。僕になにができるでしょうか。なにかできることはあるんでしょうか。」

(ええっ!?ここでこういうストレスを軽減する措置とかについて、先生の方からなにか提案をしてくれるんじゃないのか…。)

(できることはあるか…って。だったら、貰えるもんだけ貰って帰ろ…。)


「…とりあえず、全然眠れないときのお守りに睡眠薬いただいてもいいですか?」



これで診察は終わりになりました。



お会計に向かうと、診察料は3,000円でした。

“怪しいところでぼったくりには遭いたくない”と、事前に料金についてだけは調べていたので、値段については分かっていたけど、今の遣り取りが3,000円…!

(ええっ!?これだったら、どっかで美味しいものでも食べるとか、フツーに友達に会ったりした方がよっぽどストレス解消になったんじゃ…)

などと後悔しながら、家路につくことになったのです…。



*********


それからあとになって、“心療内科”がどういう場所なのか、改めてあれこれ調べました。

(ここを事前にきちんと調べておくべきですよね、私のアホ。)

そして、

・心療内科は、心の病気がきっかけで体に症状が出た場合、それを治療するところ
・どちらかというと心療内科は、心の病気自体よりも、それに付随してでてきた体の病気をなおすことがメイン
・うつなどの心の症状や相談は、むしろ精神科の分野



ということが分かってきました。



「なるほど、心療内科、っていうくらいだから、基本は体の方をみる内科というわけね。」

「不眠とか顎関節症とか……体にも症状といえるものはあったけど、私が求めていたようなのは精神科の方だったかも。それであの先生も、自分からできることがない、というようなトーンだったのか。」


と妙に納得してしまいました。


私は、「全くの第3者に悩みをきいてもらう」「その悩みについてよくなるアドバイスをもらう」…などということをイメージしていたのです。


もしかしたら、私が求めたような診療内容を提供されている心療内科もあるのかもしれません。”精神科という名前がヘビーに思われ敬遠されがちなため、精神科でも心療内科という名称にしているお医者さんもある”、”2つの科の診察の境界線は曖昧である”…というようなお話もあるみたいです。

私が結局掛かったのはこの1度きり、未だに“心療内科のなんたるや”、については、記事を書いておいてなんですが、きちんと理解しておりません…。


***********


けれど、あとになってから、このときの出来事を振り返って強く思うこと…。

“私が最も悩んでいたこと”は決して“娘の育児”“娘のケア”ではなかったのです。

もちろん娘のことでも大いに悩んでいましたし、今でもそれは変わっていません。

ですが、この頃、私はもっと、“自分自身のこと”に悩んで憂鬱な気持ちになっていたのだ…と後になってからそれを認めることになりました。


湧き上がる強い自己否定感…。

「今の自分の人生に価値を見出せない。」
「まわりの人に比べて自分には価値がないかもしれない。」


…といった気持ちにも大きく悩まされていたはずなのに、恥ずかしさから、そういった思いについては、悩みを相談したいと意気揚々と出かけた心療内科にでさえ、打ち明けることができませんでした。


強いて娘とのかかわりの中でいうならば、

「もっと頑張って娘の障害をよくしなければならないのではないか。」
「のんびり過ごそうとするとこれではいけない、という思いに襲われる。」


…などといった強迫観念めいたものに追いやられ、苛立ってしまうことが度々あったにもかかわらず、これについても、「怖い母親」「おかしな母親」などと思われるのが怖くて、友達にも、誰にも、相談できませんでした。


診察の終わり近くでようやく出てきた、
「もっと人を頼りたいが頼れない。」という言葉。

この部分だけが、私の心の奥底からでてきた本音であり、今思うと、これは娘を産む前から、自分がずっと抱えてきた問題のようにも思えます。


もちろん、こういった気持ちの数々は、障害のある子供を抱えたお母さんたちが、気の抜けない育児生活を送る中で、私に限らずとも、ふとしたときに抱えてしまいがちな思いなのかもしれません…。


けれど、私はこのとき、“自分自身のこと”に止まらない、あるひとつの、明らかに一番大きな悩みを抱えており、そのことが、自分の気持ちを鬱へと追いやっていることは明らかでした。


ずいぶんな後出しになってしまいますが、私はこのとき自分の両親との関係で、問題を抱えていたのです。(そして、それについては、夫にでさえ口にすることができない状態でした。)


「私が本当に一番悩んでいるのは、娘の育児のことではない。」「見て見ぬフリをしている問題に向かわなければならない。」


私がそのことをようやく認めて動き出せたのは、この心療内科に行った、約4か月後のことでした。


次回、「私自身の問題を教えてくれた、神経症療法の本との出会い」に続けたい…予定です。


********

※この“メンタルヘルス”のカテゴリ、ゆくゆくは、育児の中でのストレス軽減策とか、そういうものを書いていきたいなあ…と思っていますが、多分あと何回か、タラタラとした母の話が続きそうです。


読んでくださっている寛大な方がいらっしゃるか分かりませんが、次回また間をあけて、更新させていただきたいと思っています。

スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

プロフィール

マカロニ

Author:マカロニ
原因不明の脳性麻痺の娘・あおいについて綴るブログです。喉頭気管分離オペ・胃ろうオペを受けています。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
愛読しているブログ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR