2017-07-25(Tue)

発声のない我が子とのコミュニケーション

分離(気切)オペをしている娘のあおいにとっては、“声を出す”ということが、不可能になっています。


その上、精神・知的発達の遅延も大きいといわれており、これまで、娘とのコミュニケーションについて悩むことが多々ありましたが、訪問リハビリの先生が、たくさんのアドバイスをくださったこともあって、昨年には、ほんの少しずつ、成長を感じる場面がでてきました。


そしてつい最近では……療育園の心理の先生のススメもあって、絵カードを使ったコミュニケーションにもチャレンジしてみることに。

絵カードみほん0723 - コピー


この絵カードについては、次回書かせてもらいたいと思うのですが、まず、今月3歳になった、これまでの娘とのコミュニケーションについて……を、振り返りたいと思います。



【意思疎通が全くとれなかったころ】

あおいは、1歳近くになるまで、“笑う”ということも一切なく、非常に感情が読みにくい子供でした。


顔の筋肉が動かなくても、目線や動作などで喜んだりしていることが分かるお子さんもおられると思うのですが、それすらなく……。

(分離オペをする前は、呼吸の状態がよくないときもあったので、苦しかった、というのもあるかもしれませんが。)

また、母親の私が顔を近づけてあやそうとすると、全身を硬直させて、目線をそらすようなことがほとんど。


目線をあわさない07231歳5か月 - コピー

↑分離オペを受ける前の、1歳5か月のときのあおい。あやそうとしても全く目線もあわない。強い“自閉傾向”(という表現が適切なのかわかりませんが…)のようなものにあると感じました。



唯一感情を出している、と思われたのが、リハビリが嫌で泣いていたときで、なんとなく、“リハビリの先生”と“母親の私”が違うことや、訓練がしんどい…ということの認識はあるのかしら…などと思っていました。


はじめて笑うようになったのは、1歳近くなったころ。


1歳3か月笑ったとき0723 - コピー

↑1歳3か月の頃のあおい。左側の麻痺度がより強いためか、左右の口角の動きにも差があります。今では少しずつ左の口角も動くようになってきました。



笑うタイミングとしては、私が薬をこぼしてしまって困っていたり、病院のベッドの上からオモチャが落ちて「こらっ!」などと言いながら拾ったりいると、笑ったりしていて、イタズラ好きなのかしら…と思っていました。

また絵本を繰り返し読んでいると、好きなページで笑ったり、母がベッドの下に身を隠して、そこから大きく身体を出すようにして「いないいないばあ」をすると喜んだり……少しずつ、「面白い」「嬉しい」を出す場面が出てきました。





【手遊びを使ったコミュニケーションをはじめる】

在宅生活(1歳8か月~)に入ると、訪問リハビリの先生が、たくさんのアドバイスをくださるようになったのですが、
その一つが、手遊びをして、手の動き(ジェスチャー)を促す…というものです。



手遊びといえば…

♪糸をまきまき糸をまきまき~♪
♪トントントントンひげじいさん~♪
♪これっくらいの、お弁当箱に~♪
♪あたま、かた、ひざ、ポン~♪


など色々な歌のバリエーションがあると思うのですが、とにかく歌いながら手を動かして、楽しく遊ぶ…というものです。


あおいは上肢(腕)の動きにもかなり制限があり、関節が硬かったり、腕が内旋(内側に力が加わって曲がりこんでいるような状態)したりという問題もあったので、その緊張をほぐす運動にもなっていました。


そして、娘の腕をとって、何回も、何回も、“歌と動作を憶えてもらう”ということを繰り返していると、続けて半年ほど経ったころに、“自分のしたい手遊びを人の手をとって一緒にやろうとする“という動きがでてきました。


最近になっては、かなりぎこちないですが、動作の一部を自分一人でもする場面もみられるようになってきました。


糸をまきまきの動作0723 - コピー

↑♪糸をまきまき~♪をしているつもりらしい娘の姿。1人で何かしたときは、どんな状態でも、思いっきり褒めています(笑)



キラキラの動作0723 - コピー

↑♪キラ~キラ~キラ~キラ~手は下に♪をしている様子。


頭を指す動作0723 - コピー
↑また何百回以上も繰り返してようやくなのですが(笑)、「あたま」というと、「あたま」を自分で指すようになりました。体のパーツを指す練習や“まねっこ”の練習もしているのですが、なかなか険しい道のりです。






【手のジェスチャーを取り入れていくこと】

リハビリの先生は、こういった手遊びのほかにも、いろんな場面で、ジェスチャーをしながら、あおいに話しかけておられます。

私もその動作一つ一つを見倣い、

もう1回のサイン0723 - コピー

↑“ご本もう1回読む?”“もう1回このオモチャで遊ぶ?”というように訊くときは、立てた人差し指を握ってもらうように促す。


おしまいのサイン0723 - コピー

↑なにかを終わらせるときは、「おしまい?」ときいて、“おしまい”を表す手の動きをみせる。


など、会話の中に、なんとなく指し示すような手の動きを取り入れるように、日頃から意識するようになりました。


お互いのジェスチャーが上手く伝わっていると感じるときもあれば、そうでないときもあり、ムラがあります。


はーいの合図0723 - コピー

↑「ご本読む人、はーい」…とか、「オシッコした人、はーい」と言って、手をあげてもらうように促すと、とりあえず私の真似をして手を挙げてはくれるのですが、言葉を理解してあげているわけではない様子。


また、手の動きだけでなく、頭の動き…“はい”と頷く、“いいえ”と首を振る…がなんとかして出来ないものかなあ、と思っているのですが、これもなかなかムズカシイ…。

(時々吸引のときなどに、嫌そうに首を振ることはあるんですけどね…)






【2つのものから“選ばせる”場面をつくる】


また、在宅に入ると、家の中に、色々なオモチャや本がある中で、「なにかを選ばせる」ように仕向ける場面を増やすことができました。

「どっちにする?」といって、その中から一つのものを選んでもらうことは、重要な意思表示になるように思います。


お着替え選び0514改

↑これはお洋服を選ぶ場面。


リハビリの先生から一つご指摘をいただいたのは……

「2つの中から選ばない」ということがあっても「理解していないから選べない」とは限らない…ということ。

「両方ともに興味がない」ということもあり得るということですね…。



そういう場面に出くわした時は、また別の選択肢を持ってくるようにしています。

絵本・玩具・洋服などを、自分で指して選んだり、好きな玩具に向かって背這いで移動するなどの場面が、2歳を過ぎてから少しずつでてきました。



【“おうたえほん”を使ってのコミュニケーション】

さらに、以前読んだ書籍・「脳性まひ児の家庭療育」の中には、

“原因”と“結果”という考え方が早期コミュニケーションの基本。ボタンを押して音楽が流れるような機器は代替コミュニケーションを補う基礎的なもの……


というようなことが書かれていました。

おうたえほん2冊0723 - コピー


そこで出てくるのが、上記写真のような、「ボタンを押すと音楽や歌が流れるおうたえほん」。


※写真絵本は、「いっしょにうたおう! にほんごとえいご だいすきおうた」 (たまひよおうた絵本)と、「たのしい きょく いっぱい すてきな おうた えほん」 (わくわく音あそびえほん)



確かによく見かけるこの“おうたえほん”ですが、“自分でその中から好きな歌(ボタン)を選ぶ”というところにおいて、意思表示が反映しやすいアイテムのように思います。

また、“絵本部分の絵柄”と、“ボタンに書いてある絵”が同じかどうか、目でものを認識する力が試される部分もあるかもしれません。


あおいもこの“おうたえほん”が大好きで、一緒にみていました。(メドレーモードでしばらく音楽が流れるのも目を離すときに便利。)


お歌絵本選び - コピー

↑最初は、一緒に、絵本部分をめくりながら、色んなお歌をきくところからスタート。
ずっと使っていると、“好きな歌”が出てきて、その部分のページをめくり、私の手を掴んで、「これを押して」と促してくるようになりました。



あおいの動作の中で、手遊びにしても、おうたえほんにしても、おもちゃなどにしても、“何でも人の手をとってしようとする”ということが多く、このことに不安を憶えていたときがありました。



おうたえほんクレーン現象 - コピー

↑今でも私の手をとって、ボタンを押してもらおうとします。


これが、俗にいうクレーン現象…(※他人の手を使って自分がしたいことを代わりにしてもらおうとする行動のこと。自閉症のお子さんによく見られるという。)なのではないかと、色々先生に相談したこともあったのですが、


あおいの場合、“上肢(腕)の動きがかなり制限されているため、本人も動かすのに強い不安があり、手伝ってもらおうとしているという面が大きいのでは”というお答えもあり……

あまり深く考えすぎず、少しずつ自分1人で触ってもらったりするように促していると、

おうたえほんボタンを押す0723 - コピー


ボタンを押す動作0722 - コピー

↑最近になってようやくなのですが、1人で自由にボタンを押す場面もでてきました。




こういう機器を使ってのコミュニケーションの完成形?として、ついつい私が夢見てしまうのは、文字を押して、言葉を伝える……ということ。

あいうえおパッド0723 - コピー

↑「あいうえお」を押すパッドのおもちゃ。長い病院生活が退屈で、音のでるオモチャが欲しいと生後8か月くらいのときに購入してしまいました。



文字の認識は、あおいにとって相当高度なものでしょうし、理解できる今後の可能性も極めて低いのかもしれませんが、リハビリの先生も、「可能性を限定せず、小さいときにこういう文字のかたちを見せておくのもいいこと。」と暖かいお言葉をいただいたので、たまーにこれでも遊んでいます。




*******


日々の医療ケアに追われ、体調のアップダウンに成果が左右されることがありつつも、少しずつ、娘から色々な表情や動作がでてくることは、とても嬉しいものでした。


けれど、これまでの取り組みには、どちらかというと、あおいの意思表示を私が必死にくみ取る…という場面が多かったように思います。

もう少し、あおいの方から主体性を持って、意思表示するようなかたちのコミュニケーションに進化できないものか……ということで、トライしてみようとなったのが、“絵カード”を使ってのコミュニケーション……。

それにつきまして、次回に続きを書きたいと思います。



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原因不明の脳性麻痺の娘・あおいについて綴るブログです。喉頭気管分離オペ・胃ろうオペを受けています。

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